初心者のクライミングホールド選びについて - 永久保存版 -

Author 山本 忠隆

クライミングホールドを買って設置したいけど、どのホールドを買えばいいのだろう?安いもので大丈夫?
分かりにくいホールド選びを大解剖しました。正しいホールド選びによって、あらゆるリスクを低減しましょう!



 

どの販売業者も同じことを言う

 
 ほとんどのクライミングホールドの販売業者は、販売するウェブサイトにおいて、高品質・格安などと謳っています。しかし、どの販売業者も都合の良い事ばかりを記載するので、初めてクライミングホールドを買おうとしている方にとっては、今ひとつ何を買えばよいのか、分からないのではないでしょうか。
 
 そこでゴライアスクライミングホールドでは、購入者の視点でクライミングホールドを比較できる様、ポイントを絞って整理しました。
 
最近、一個当たりの価格(GCH製のホールドも安いですが)につられて粗悪品を買ってしまった方が、危険なクライミングウォールを作っています。こういったウォールが全国にできはじめています。そういったクライミングウォールは、安くない費用をかけて設置したにも関わらず、薄くて掴めない、ツルツルして危険、等の理由で、誰も登らなくなってしまいます


 

ポイント1.ガバを選ぼう 〜 初心者はしっかりと持てる形状を選ぼう! 〜
 

 クライミングに必要な筋肉がまだ出来ていない初心者の使用するクライミングホールドは、しっかりと持てるホールドを選ぶ必要があります。ではどんなホールドが、しっかりと持てるものなのでしょうか?

 

● 指の第2関節以上がしっかりと入る形状をしているか?

 
 おおむね第2間接以上がホールドの奥まで入り、しっかりと掴める形状のホールドを”ガバ”と言っています。初心者がまず選ぶべきホールドは、この”ガバ”です。”ガバ”という単語を始めて聞いたという方は、メモしてください。

ガバホールドの商品は ↓

 指先しかかからない様な薄いホールドを何十個もセットにして、”初心者用!”などと言って販売している業者からは、安全性の観点から、買うべきではないでしょう。その業者は間違いなくクライミング未経験者です。こういったホールドで初心者が登ろうとすると、体重をかけた時にすっぽ抜けて、落下してしまいます(その前に登れないかもしれません)。また、薄いホールドは単価が安く1セットの数量を多くすることができます。1セットの数量に騙されてはいけません。

● 表面のザラザラ感は本物か?

 
 PCやスマホの画面では分かりにくいのですが、営業ジムで使用される様な本物のクライミングホールドの表面は、非常に入り組んだ複雑な形状となっており、とてもザラザラしていています。この表面は以下の様にクライミングホールドを接写した画像であれば確認することができます。

?

 一見ザラザラしている様でも、拡大画像のどこかに艶があるようであれば、そのホールドは摩擦が低く、初心者向きではないと判断するべきです(そもそもそういった偽物のクライミングホールドは、日用品やオモチャ等と同じ作り方で作られていて、材質も全く違います


 

ポイント2.どんなホールドが安全? 〜 安全なクライミングホールドを選ぼう! 〜

 
 クライミングホールドの製造者・販売者が100%クライマーだった時代は終わりました。クライミングホールド・クライミングウォールの製造・販売・設計・施工にクライマーが一人もいないという事が起こりうる時代になっており、そういったクライミングウォールでは実際に事故も起きています。怪我をしないために、安全なホールドを選びましょう!

 

● クライミングホールドの材質について - ポリウレタンが最適 -

 
 
 クライミングホールドの材質はここ10年くらいでポリウレタンが主流を占めるようになって来ています。それにはやはり理由があり、ポリウレタンには、
・クライミング/ボルダリングに必要なザラザラ感が出せる
・衝撃強度・伸び率・耐候性がある
など、
ホールドに求められる機械的特性が備わっている
事があります。


 近年販売されているホールドに”プラスチック製”、と称したボリエチレン製の商品が出てきています。このホールド(の様なもの)を使用するのは非常に危険です。なぜなら、衝撃強度などの特性は良いとしても、耐候性に劣り、また表面のザラザラ感も乏しく、初心者は持つ事が出来ない為です。そしてその形状も、指をしっかりとかける事はできません(これは製造上の都合です)
 こういったホールド(の様なもの)には注意してください。安価に製造する事を優先していて、クライミングホールドとして必要な性能を満たしていません。

 また、ポリウレタン製でないホールドに鼻を近づけたとき、ツンとした匂いを感じる事があります。これは原料の揮発性溶剤によるものであり、厚生労働省がシックハウス症候群の原因物質として定めている特定13物質の一つです。完全な開放空間(風通りの良い屋外など)での使用であれば問題ないでしょうが、屋内、特に居室にホールドを設置する場合は、こういった臭気を感じる事のないポリウレタン製のホールドを強くお勧めいたします。


 

● ワッシャ後入れホールドは危険!
 

 ボルトによって固定するタイプのホールドで、ワッシャの入っていないものがあります。こういったホールドは、ワッシャの入っているホールドと比較して、手で保持した時に体重がかかったり、足で上に乗った時などに回転する危険性が高く、論外ですので使用しないようにしてください。

 ゴライアスクライミングホールド製のボルトオンホールドは、ワッシャが樹脂と完全に密着しており、人力で外す事は不可能です。クライミングホールドとしては昔からそれが当たり前だったのですが、インドアクライミングの危険性を把握していない業者による中国製の粗悪なものが、大手ECショッピングサイト等で出てきていますので注意してください、という事です。


 

回転留めのネジ穴があるか?
 

 ホールドをボルトだけで固定する場合、力が掛かった時に回ってしまう事があります。これを防ぐ目的で、GCH製を含む最近のクライミングホールドにはネジ穴があります(下画像 左のホールド)



 このネジ穴が無いホールドで回転を防ぎたい場合に、
  ホールドの外周に、ネジを打ち込む
 という方法が、昔は行われていました(上画像 右のホールド)


 この方法には以下の様な欠点があります。

・回転する方向は2方向(正転・逆転)あるので、どちらも抑えるためには2箇所に打ち込む必要がある
回ろうとする力を完全に押さえ込めるわけではないので、体重が掛かったときに微妙に動いたりする

 最近のクライミングホールドの主流は、左側の様にネジ穴がホールド自体にあるタイプです。

 初めからネジ穴があれば、ネジを打ち込む場所は1箇所で済みます。

 また、
 ウォールとホールドの間にネジ頭が出ませんので、安全性が高いと言えます。

 GCH製のクライミングホールドは左のタイプです。ご安心ください。

 

 

初心者のホールド選びまとめ


 以上、初心者が安全に登るためのクライミングホールド選びについて解説させていただきました。最後までお読み頂き、どうもありがとうございます。要点をまとめますと、以下の様になります。


 

● ホールドの形は”ガバ”中心である事
 
● 素材ポリウレタンである事

● ボルトオンホールドなら、ワッシャが初めから入っているもので、回転留めのネジ穴もあるもの

 

お問い合わせ

お客様によって、
・ご利用になられる方の年齢、体格、クライミング経験、
・クライミングウォールの厚さや角度、面積、等、
条件は様々です。
それらをヒアリングさせていただき、確実に設置可能で飽きにくいホールドをご提案させていただきます。

お問い合わせは以下からお願いいたします。

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