クライミングホールドの屋外設置について

Author 山本 忠隆


GCH製のクライミングホールドは、屋外に設置可能

 クライミングホールドの屋外設置についてご質問を頂く事があります。

 一般的に、クライミングホールドは屋内のジムにて設置することを前提に製造されているものである、と言う事はご理解いただく必要がありますが、GCH製のクライミングホールドは、屋外設置可能とお伝えさせていただいております。

 劣化のスピードの遅さについて、他社製のクライミングホールドよりアドバンテージがあります。理由は後述します。

 クライミングホールドに限らず、プラスチック製品は
  • 紫外線
  • 水分
  • 温度変化
  • 微生物の活動
などによって劣化していきます。

 これは、屋外に放置されたプラスチック製玩具などが退色したり脆くなる事、車のヘッドライトが曇ったり黄ばんでくる事などを想像していただければ、ご理解いただけるのではないかと思います。
 

クライミングホールドが劣化するとどうなるのか?

 クライミングホールドを屋外に設置した時に現れる変化(劣化)は、以下のようなものがあります。

1)黄変
        具体例)ホワイトがクリーム色になる

2)色あせ
        具体例)黒 → ダークグレーや深緑などになる。赤 → オレンジになる。

3)その他
        ひび割れたり、ベタついたりする
        表面にそういった変化が現れたら、ご使用をお止めください。
 

屋外設置のクライミングホールドの劣化を遅くするには

 屋外に設置されたクライミングホールドが何年使用可能か、というのは使用環境によって異なります

 例えば、近くにコンクリート壁やガラス窓があると反射光の分劣化が早まると考えられますし、設置した壁が南向きで、一日中直射日光が当たるのであれば、同様に劣化が早まると考えられます。

 逆に日陰の壁への設置であれば、同じ屋外でも劣化の進行は遅くなります
 同様に、直接雨が当たらない壁へ設置することで、劣化の進行を遅くする事が可能です。

 上記の様に環境により耐用年数は変わりますので、何年保障、という事は難しいです。

 ただ現在進めている実験において、ゴライアス製のホールドは屋外放置5年くらいでは強度的な問題はありませんし、以下の特徴もありますので、屋外設置は出来ます、と言う事ができます。
(施工実績も多数あります)

3年間、日中南向き、雨雪ざらしのGCH製ホールド(強度問題なし)
 

劣化の進行を遅くする工夫について

GCH独自の対候性アップ策を以下にお教えします。


1)紫外線吸収剤を添加可能

 ホールドを屋外でご利用される方向けに、UV吸収剤を樹脂に添加させていただいております。事前のご連絡が必要となります。

 プラスチック樹脂は紫外線の影響は必ず出るものですが、これを遅らせる事が可能です。


2)水分に強い素材で出来ている

 GCH製のホールドは水分に強いエーテル系ポリウレタン樹脂を使用しています。
 それに対し他社では、”不飽和ポリエステル樹脂”や、”希釈率の高い樹脂” を素材としているところがあるます。いずれも低コストな素材です。販売価格は抑えられますが、劣化は早いと言わざるを得ません。

”不飽和ポリエステル樹脂製ホールドとの違い

 GCH製のホールドは、エーテル系ポリウレタン樹脂で作られています。

 前述の ”不飽和ポリエステル樹脂” と違い、分子構造に加水分解の原因となるエステル結合を持たないため、湿気などの水分による加水分解が起こりにくく、劣化が遅い、と言う事ができます。

 加水分解が起こると、分子同士の繋がりが無くなってしまいますので、機械的な強度はかなり落ちてしまいます。

”希釈率の高い樹脂” との違い

 希釈率が高い樹脂は、経年で希釈剤が揮発します。揮発した後には空気が入り込み湿気に弱くなります。

 また、収縮による変形も軽微であるという利点もあります。


3)出荷時点の機械的特性が良好である

製造当初から丈夫な素材の為、劣化して使用不可能になるまでの時間も長くなることが期待できます。
 

4)水分を侵入しにくくする追加処理をしている

 ゴライアス製のホールドは前述の特徴を持ちながら、さらに製造工程で追加の処理をしています。
 このことにより、内部へ水分が侵入したり、留まったりすることが少なく、劣化の進行は遅いと考えられます。
 

屋外にクライミングウォールを設置する方が忘れがちな事があります

 屋外設置をしようとしている方が意外と忘れがちなのが、ホールドではなく取り付け面(クライミングウォール)側の劣化です。

 特に木製の壁に対してホールドを設置する場合、ホールドよりも先に取り付け面側がダメになります。

 クライミングホールドを屋外に設置する際には、取り付け面の劣化にも気を付けていただき、メンテナンスのスパンを短くしてご利用いただければと思います。

 ホールドのワッシャがステンレス製である事は必須ですし、取り付けに使用するビスやボルト、爪付きナットやアンカーの素材も考慮する必要があります。

 
 

お問い合わせ

お客様によって、
・ご利用になられる方の年齢、体格、クライミング経験、
・クライミングウォールの厚さや角度、面積、等、
条件は様々です。
それらをヒアリングさせていただき、確実に設置可能で飽きにくいホールドをご提案させていただきます。

お問い合わせは以下からお願いいたします。

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